【朝ドラ】なつぞら 2週目感想【dreamのバトンをつなげ!】
遅れておりましたが、ようやく『なつぞら』2週目の感想を書きます。
タイトルはエグゼイドに寄せてみた。
週末にまとめて放送しているのはダイジェスト版なので、
しっかり見たい人向けじゃないのを初めて知りました。
■今週のあらすじ
〜なつよ、夢の扉を開け〜
東京の兄に会いたいと、家出したなつを富士子や剛男は、懸命に探す。一方、帯広にたどり着いたなつは警察に保護されたが、そこからも逃げだし、行き場を失っていた。ようやくなつを見つけた柴田家のみんなは、なつを抱きしめ、ずっとそばにいると誓う。柴田家の子として再び暮らし始めたなつは、泰樹の夢であるバターづくりを教えられる。そしてさらに将来につながる、大きな「夢」と出会うことになる。
(公式サイトから転載)
■"夢の扉"は家族になるための扉
今週は『夢』の描き方と対比が山場でしたね。
柴田家を家出したなつがお父さんの手紙を読み返すシーンでは、お父さん(内村光良)の語りの中で、自分が死んだ後にしか読まれない手紙の中でようやく『家族が一緒にいる』『夏祭りにも行ける』事をアニメで表現されるわけです。ここをなつが『夢を見た』と表現しちゃうところが切ない。
今週のタイトルが『夢の扉を開け』なのに、開いても悲しくて寂しいことしか出てこない。そりゃなつだってチクショーとか言うわな。
一方で、夢の扉を開いたことで、柴田家への入り口になる扉を開いたことにもつながる。
抑えていたなつの『どうして自分には家族がいないの』の問いに、あくまで『家族はいないがワシらはおる』と、いい意味で一線引いた距離感で歩み寄る泰樹(草刈正雄)。
安直に『ワシらが家族になる』と言わないあたりに、厳しい環境の中で生き抜いてきた人生経験が見え隠れしているように思う。
■"夢"のバトンリレー
週の前半で"なつの叶わなかった(家族と過ごす)夢"を描き、その流れから間を開けずに"泰樹の叶えたかった(これから孫達に託したい)夢"に自然につないでおり、うーんいい流れ。
完成したバターが、また新しい夢(好きな子のためにバターを使った美味しいお菓子を作る)につながっているのも、夢のバトンリレーが表現されているなぁと。
バターのエピソードが一段落して、いよいよ"なつのこれからの夢"(の芽になる)漫画映画の下り。ここも夢のバトンリレーですね。
チャンバラ!チャンバラ!
◾️現実との折り合い
週の後半では、天陽くん一家を中心とした『現実との折り合い』の付け方。
なんで天陽くんが死んだ馬ばかり書くのか、それは絵や馬が好きなんじゃなくて、
どうしようもない現実(自由に絵の具も使えない家庭環境や、生活に必要不可欠な
馬が死んでしまったこと)へ立ち向かう唯一の手段だったから。
泰樹の夢は、劇中では『叶いうる夢』だと思うし、これから出てくるなつの夢(アニメーター)も、
まぁ柴田家の裕福さを考えれば現実味があるんだけど、天陽くんの夢(十勝で生きる)は
正直難しいと言わざるを得ない。
戸次さんの言うところの『事情』が、お金や資源(馬や家、土地)といった『重い現実』だし、
そのあたりを開拓第一世代である泰樹が『事情なんかくそくらえだ!』って言って
人海戦術でごり押ししちゃうあたりが朝ドラって感じのハッピーさ。
でも、それらを踏まえた上での『なつにとってのおじいちゃん』が、本当の家族とは
違ったベクトルで『家族』であり『理想』であり『夢』になっていった、という文脈かなと。
そういう意味では、今週は『夢の扉をいくつも開いた』というタイトルが
ぴったりの週でした。
まだ第3週、一回も見てないのに金曜の夜になってしもうた…
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